譲渡額
~1億円
売上高
非公表

医療/福祉業界の事例

円滑な借入金名義変更のため、新設分割+株式譲渡による『事業譲渡』を実行

エリア
関東
オーナー
50代
売却検討理由
事業の選択と集中
スキーム
その他

荒蒔 良和

合同会社ポイントガード

関東にて、福祉事業を展開されておられた代表者様(50代)が、当時手掛けておられた
(1)就労継続支援事業
(2)グループホーム運営事業
(3)放課後等デイサービス事業
の内、『事業の選択と集中』の観点から、上記(3)の事業を売却したいと、当社に御相談いただいたことが、本件のきっかけでございます。
 一方で、同じ関東にて、福祉事業(児童発達支援事業)を手掛けておられた代表者様が
 『児童福祉事業の拡大』との観点から、御関心を示していただき、当初は【事業譲渡】にて、検討を開始いたしましたが、その後、売却事業者様側の金融機関様からの御意向である『円滑な借入金名義変更』を受け、急遽【新設分割+株式譲渡】にスキーム変更の上、1年超のスケジュールにて、クロージングに至ったものでございます。

介護報酬削減の危機!売り手オーナーがM&Aに踏み切った理由

 

ー案件の概要について教えていただけますでしょうか。

  売り手様、買い手様ともに、福祉業界の方でした。企業規模は、買い手様が売上約15億円、売り手様が売上約2億円でした。

 

ーM&Aに対する不安や課題をオーナー様は抱えていたと思いますが、オーナー様が抱えていた不安、課題はどのようなものだったのでしょうか?

   政策的に介護報酬が減少するというタイミングであり、収入が減少してしまうという状況がありました。そのような中で、売り手様が自社の事業を続けていけるかどうかについて不安を感じられ、弊社にご相談いただきました。 



M&A成功への道筋:オーナーの不安を解消するアプローチ

 

ーM&Aに対する不安や課題をオーナー様は抱えていたと思いますが、それに対してどのようなアプローチをされたのか教えていただけますか?

 
    福祉と介護という2つの事業を運営されている売り手様だったのですが、介護報酬が減少するという状況を見据え、まずは今後どのように企業を成長させていけるのかという話をさせていただきました。その上で、介護事業だけを売却する、M&Aという手段を使うことも視野に入れ、その場合にどのような選択肢が考えられるかも検討し、最終的に自社で企業成長が可能かというお話とM&Aの両方の選択肢を検討しました。
 

 

ー売り手オーナー様がM&Aを検討された背景を教えていただけますでしょうか。


 
  議論を重ねた結果、自分たちで何とかしようといったお話もありました。しかし、時間的な問題や投資金額を考え、M&Aを選択すべき、との経営判断をされました。 



会社分割スキームの挑戦!M&A成功までの課題と突破口

 

ー印象に残っているエピソードや困難だったポイントについて教えていただけますか?

 
 
  この案件では事業を買収するという形で進めさせていただいたのですが、通常の事業譲渡とは少し違う会社分割という方法を採用しました。そのため、スキーム自体は難しくないのですが、手続きやスケジュール管理の面で課題がありました。

ーこの案件が成功した要因は、どのような点になるのでしょうか。
 

   今回は会社分割というスキームを使用させていただきました。手続き面で様々な手間がかかり、売り手様としては非常に大変だと感じられる部分があったと思います。しかし、その中で辛抱強くご協力いただけたことが、難しかった部分でもあり、成功した要因だったと考えております。
 


オーナーが得た満足感!柔軟なスキームで実現した目標

 

ー売り手オーナー様が最も満足されたのはどのような点だったのでしょうか。

  最初は、事業譲渡で進めようと考えていたのですが、いくつかの理由でできないことが分かりました。そこで、会社分割というスキームに切り替えました。会社や事業を売却する際、一つの方法に拘るのではなく、場合によっては、アプローチを変えることで、活路が見出せることがあります。売り手様には、その過程でご面倒をおかけすることもありましたが、最終的にはご満足いただけたと感じております。
 
 

ーオーナー様とのアフターストーリーがございましたら、教えてください。

 
  売り手様は、介護報酬が減少するという流れの中で、利益率の低下が予想される状況でした。こうした中、M&Aをすることで、事業を集中させることができました。結果、売上高は下がりましたが、利益率を維持し、さらに向上させることができました。また、買い手様は、事業を買収することで、売上高、利益率ともに拡大いただくことができました。


 介護事業M&Aの未来:成功へのアドバイスと展望


ーM&Aをご検討されている方々へメッセージをお願いします。


 福祉、特に介護事業は、今後の高齢者の増加に伴い、非常に有望であり必要な事業であると考えております。しかし、現実的には事業報酬が減少したり、政策的な部分でうまくいかなかったり、働き手が足りないという問題も出てきております。もちろん、M&Aで全てが解決できるわけではありませんが、現状を正しく見据える、どう対応すべきかを検討することが大切です。ぜひ一度、ご相談をいただければと思います。