- これまでのご経歴をお願いします。

梅津様： 私は第二新卒として会計事務所に入所し、税務業務や会計業務に従事いたしました。そこでは、決算書の作成やお客様の税務申告に関わる一連の会計業務に携わる機会を得ることができました。

その後、経営コンサルティング業界へと転身し、コンサルティング業務に取り組む中で、M&Aというダイナミックな領域に強い興味を持ち、チャレンジしたいという想いが芽生えました。これを機に、M&Aの分野に軸足を置くようになりました。

さらに、中小企業向けのM&A仲介を専門とする企業に転職し、これまでの経験を活かして一気通貫で価値を提供できる分野だと確信し、M&A業界における新たな挑戦として独立いたしました。

現在は、M&A仲介業務に従事している次第です。

- 得意な分野、業種・業界があれば教えていただけますでしょうか。

梅津様： 独立してから約20件のM&A成約させていただいた案件がございます。特定の業種・業界に特化することなく、幅広い分野にわたり取り組んでおります。具体的には、人材紹介業、IT業界、教育業界、飲食業界、ライフスタイル関連業界など、多様な業種・業界に対応しております。

これは、弊社が案件をご紹介いただいた際に、お引き受けできるか慎重に判断して進めているため、結果的に業種や業界にばらつきが生じているためです。

- スモールM&Aに関しても多くの実績をお持ちですが、具体的な規模感についてお話いただけますか。

梅津様： スモールM&Aの定義には様々な見解がありますが、弊社では2つの軸を基準として定義しております。

1つ目の軸は、譲渡金額が数千万円から5億円前後のディールサイズである案件を基準としています。2つ目の軸は、対象会社様や譲渡を検討されている事業の年商規模が数千万円から5億円前後の案件です。

これら2つの軸が交わる領域を、弊社ではスモールM&Aと位置付けております。

- ご自身の強みについて教えていただけますでしょうか。

梅津様： 私は、M&A仲介業務において、対人折衝能力と専門的なスキルのバランスが取れている点が強みであると認識しております。

M&A仲介においては、売主様の思いや事業背景を深く丁寧にヒアリングし、その魅力を買主候補様に適切に伝える一方で、買主候補様の買収ニーズを的確に把握しながら交渉を進めていくスキルが求められます。その中で、これまで数百人以上の中小企業経営者様との接点を持ってきた経験は、短期間で身につくものではなく、私の大きな強みであると考えております。

もう一つの強みとして、会計業界およびコンサルティング業界での経験から培った、売主オーナー様の事業に対する定性面および定量面の理解が挙げられます。定性面では事業の特性や領域、定量面では事業の財務指標などを深く把握し、企業概要書をしっかりと作り込むことが弊社の特徴です。

このように作成された資料を基に、買主候補様に対して質の高いプレゼンテーションを行う専門性が弊社の強みであり、これが非常に高い評価をいただいている要因の一つです。その結果として、現在も多くの案件をお預かりし、ご依頼をいただいている次第です。

- ご自身のスキルやマインド面、M＆Aアドバイザーとしての強み、仕事に取り組む姿勢で大切にしていることがあれば教えていただけますでしょうか。

梅津様： M&A仲介業務において、私が最も重視しているのは誠実性です。これは、私の仕事に対する哲学でもありますが、M&A仲介においては倫理感や道徳感が強く求められる仕事であると、独立してから感じております。

M＆A仲介のビジネスモデルは、主にお客様からいただく手数料や成功報酬が大半を占めている実情があり、成約を取りまとめるために強いインセンティブが働くことがあります。しかし、そのような状況でも、売主様や買主様がどのようにお考えかを常に原点に立ち返って見直すことは、倫理感や道徳感がなければ成し得ないと考えています。

この姿勢は、どの案件においても変わることなく、常に謙虚な気持ちで初心に立ち返りながら、誠実に取り組んでおります。

- これまで携わられてきたM＆Aのディールの中で印象に残っている、あるいは象徴的なエピソードがあれば教えていただけますでしょうか。

梅津様：  アークパートナーズ合同会社を創業し、二期目の時に、飲食店向けに野菜や果物を卸している青果卸売業の80歳のオーナー様からご相談をいただきました。 

売却に向けた交渉が無事にまとまり、理想的な買い手様が見つかり成約に至った際、オーナー様は下を向いたままでした。オーナー様が1分ほど私の手を握っておられたため、顔を覗き込むと涙を流されていました。そして、その涙とともに感謝の言葉をいただいた瞬間、金銭的な報酬以上に心に響く報酬をいただける、非常に素晴らしい仕事だと心の底から感じました。

この案件は、私がこれまでの仕事の中で最も感動的なエピソードとして深く印象に残っております。

- その案件の譲渡先はどのような企業様でしたか。

梅津様： 譲渡先は取引先に該当する飲食店を経営するグループ企業様であり、成約後、事業は順調に成長し、譲受後の年商や利益は3倍以上に拡大されました。

また、オーナー様と譲渡先企業様との関係も非常に良好であり、私自身も引き続きお付き合いをさせていただいております。現在でも年賀状をいただくなど、良好な関係性が続いております。

- 趣味や休日の過ごし方についても教えていただけますでしょうか。

梅津様： 美味しいものを探して食べに行くことが大好きです。特に焼肉が好きで、週に2回、多い時には週に3回も焼肉を楽しむほどです。

また、国内外への旅行も趣味として楽しんでおります。

- ご自身のこと、会社について今後の展望を教えていただけますでしょうか。

梅津様： 会社としては、人員を増やしての規模拡大や上場を目指す意向は特にありませんが、強いて言えば、これまでご縁をいただいてお付き合いさせていただいた方々や、今後ご縁をいただくオーナー様、取引先の方々と共に切磋琢磨しながら発展できるような関係を築いていきたいと考えております。

個人としても、法人としても同様の想いを持って取り組んでいきたいと考えております。

- 最後に一言お願いします。

梅津様： ご自身の大切な会社を譲渡する際には、さまざまな仲介会社を比較し、信頼できる方かどうかを自らの目で見極めた上で、M&Aを依頼するかどうかを判断されることを推奨いたします。

その上で、弊社とのお付き合いやご縁をいただけるのであれば、私としても大変楽しみにしております。良いご縁が生まれることを願っております。