大内 陽平
神奈川県横須賀市日の出町1-2-7-601売手様は複数の介護事業を黒字経営していましたが、過去の過大な債務により追加投資が難しい状況にあり、事業の選択と集中に関してご相談にいらっしゃいました。
一方、買手様は調剤薬局を約20店舗展開しており、今後の市場拡大が見込まれる在宅調剤分野への参入のため介護事業との連携を検討していました。
双方の展開するエリアも重なり早期に合意はできたものの、売手様の債権者への対応を慎重に進め、第二会社方式による事業再生型スキームを選択し、約半年間かけて無事にクロージングに至りました。
売手様は郊外の住宅街にあるクリニックの近隣薬局として30年以上営業してきましたが、社内と親族には後継者候補はおらずご相談にいらっしゃいました。
買手様は薬剤師として大手調剤薬局で約15年勤務し、管理薬剤師や店舗運営の豊富な経験をお持ちで、地域に根差した薬局を作りたいというご希望で独立を検討していました。
他にも買手候補には個人や企業が複数現れましたが、売手様は真剣に悩んだ末、従業員と顧客からの理解とコミュニケーション力の高い買手様を選び、会社を託すこととなりました。
売手様は取引先に直接、事業承継を打診し当事者間での交渉を進めていましたが、約2年間進捗がない状況でした。
その状況について神奈川県事業承継・引継ぎ支援センターに相談をしたところ、当社に声が掛かり対応を進めることになりました。
まずは直接交渉先との状況を整理し結論を出した後、新たな承継候補先としてお互いを良く知る近隣の同業者へ打診したところ、すぐに初期的な合意に至りました。その後は長年の信頼関係をもとに、率直な意見交換や情報開示が順調に進み、約4か月間でクロージングに至りました。
売手様は創業から10年を過ぎ、売上は順調に拡大し、従業員も10人以上の規模になっていましたが、永続的に発展してくための営業面・管理面の体制構築に課題を抱えていました。
買手様は印刷業を祖業とし、今後はWeb広告の分野に注力していく戦略を掲げていました。
売手様はまだお若く会社は順調なこともあり、もし価値観が合うお相手がいれば、急がず慎重にM&Aを進めたいとの意向でありましたが、買手様と時間をかけて複数回の面談を重ねた結果、グループインに至りました。
売手様は大手食品宅配会社の専属配送業者として約30年の業歴があり、財務内容は良好に推移していましたが、昨今の人手不足や賃金上昇など長期的に会社を発展させていくための課題を抱えていました。
買手様は酒等の飲料と食品の卸売及び配送を主力事業とし、今後は生鮮食品の配送ノウハウを構築したいという戦略を検討していました。
売手様は複数の買手候補企業との面談を実施し、従業員と取引先を最優先に大切にしてくれる買手様を選び譲渡に至りました。
9:00~18:00