売り手様は、一般の戸建て住宅向けに太陽光発電パネルの販売や施工を行っている会社です。売上は約12億円です。
買い手様は、一般の消費者がご覧になるような、企業の営業代行事業や営業窓口となるオンラインメディア等の運営を行われている上場企業です。グループ全体で、数十億円規模の売上をあげています。
売り手のオーナー様は30代前半とお若く、会社も順調に成長して、しっかり利益も出ている状況でした。しかし、自社単独では思い描く規模に成長するまでには営業力や資本力がまだまだ足りないということで、 現時点でいいお相手がいれば株式を譲渡して、オーナー様自身も引き続き経営に携わりながら、事業をさらに成長させたいというご希望をお持ちでした。
今回の案件は、売り急ぐ必要がない中で、いかに売り手オーナー様が描く成長カーブを実現できる相手を見つけるかが最大の課題でした。
よく思いつくマッチングとしては、太陽光発電パネルの施工や販売を手掛ける中堅企業が考えられます。しかし、そうした企業では売り手分の売上がプラスになるだけで、あまり急成長は見込めないのではないかと思いました。
一番に考えたのは、「いかに売り手のオーナー様の希望を満たせる相手を見つけるか」ということです。相乗効果がより高いジャンルに対してアプローチをしていこうと模索しながら動いていた中で、結果的に成約に至ったのは上場しているグループ企業でした。
それなりに資本力もあり、若いボードメンバーで頑張っている会社で、伸びしろも見込めます。また、完全同業ではなく、売り手様が求めていた営業力やシナジー効果を十分に期待できるお相手でした。
ニーズに合う買い手様を探し出すことが、最も苦労した点でした。
今回の案件では、売却金額よりも「オーナ様の理想のお相手を見つけること」が1番のポイントだったと考えています。その中で、売り手オーナー様からしても相乗効果が見込め、上場会社でそれなりに資本力もあり、グループ全体で見ても今後の伸びしろが期待できるようなお相手を相手を見つけられたことが、最も印象に残っています。
最大の要因は、売り手オーナー様の希望を満たせる相手を見つけられたことです。そのために、必死にさまざまなルートや組み合わせを考えました。
相手先を考える中で、まずはどのような業界が最も親和性が高いのか、相乗効果が出るのかということを軸に考えていきました。最初は同業から検討を始め、同業でも少し規模が大きいところがいいのではないかと考えました。
次に考えたのが、隣接業種です。太陽光発電パネルは戸建てにも関連するものなので、不動産業者が買い手として適しているのではないかと考えました。 例えば、戸建て販売を手掛ける会社や建築会社であれば、パネルの設置を建築や販売後の付加価値サービスとして提供することができます。このような部分でもシナジーが期待できるのではないかと考えました。
3つ目に、売り手様が求めている営業力や資本力をお持ちのお相手を、同業や不動産業界に限らず探しました。
こうした観点で、様々なルートでアプローチを重ねた結果、最適なお相手を見つけることができました。この「行動量」こそが、成功の大きな要因だと考えています。
オーナー様にご満足いただけたポイントは、大きく3つあると考えています。
1つ目は、オーナー様が希望されていた金額条件を達成できたことです。2つ目は、売り手のオーナー様がイメージされていた理想に近いお相手をご紹介できたことです。3つ目は、上場企業のグループに参画できたことです。買い手様は代表者をはじめ、役員の方々も30代〜40代とお若い方ばかりの会社で、M&A成立後のやり取りもしやすい会社とお繋ぎできたのではないかと思います。
弊社では、高齢のオーナー様による事業承継のご相談だけでなく、今回の案件のように10年ほど事業を続けてきて業績は悪くないものの、単体では成長に限界を感じ、今後の展望に悩んでいる20~40代のオーナー様からも多くのご相談をお受けしています。
こうしたお悩みに対して、弊社ではまずオーナー様のお悩み事や思い描いてる成長曲線、今後の事業展開についてじっくりお伺いし、そのニーズに最大限マッチするお相手にお繋ぎできると思います。こうしたニーズをお持ちの方も、ぜひお気軽にご相談ください。
株式会社コスモスコンサルティング
株式会社maXアドバイザリー
今回のM&Aは、異業種間でのシナジーを最大限に引き出した成功事例でした。売り手オーナー様が描く成長ビジョンを叶えるために、業界の枠を超えたアプローチが求められる案件でしたが、結果として最適なお相手を見つけることができたことを嬉しく思います。このように、事業をより大きく成長させたいというお考えのオーナー様も、ぜひM&Aを一つの選択肢として検討してみてください。