譲渡額
10億円~50億円
売上高
非公表

スーパーマーケット業界の事例

生鮮スーパーと小売業の連携で課題解決!未来を見据えたM&A

エリア
関東
オーナー
70代
売却検討理由
後継者不在
スキーム
株式譲渡

高田 計

株式会社アライアンス

売り手様は長年生鮮スーパーを運営されており、後継者不在やオーナー様のご年齢に伴う課題に直面していらっしゃいました。
一方、買い手様は事業拡大の一環として、生鮮食品を取り扱う事業への進出を強く希望されていました。両社のビジョンが一致し、トップ面談を重ねることで信頼関係が深まり、スムーズに成約へとつながりました。
PMI(ポストマージャーインテグレーション)では、売り手様が引き継ぎ期間中に事業運営のサポートを行い、両社が納得のいく形で事業を承継することができました。今回のM&Aを通じ、買い手企業の新たな分野への進出と、売り手企業の課題解決が同時に実現した好例となりました。

後継者不在と高齢化の課題に直面、M&Aで未来を託す決断

‐本ディールの概要を教えてください。

売り手様は生鮮スーパーを手掛けられており、売上規模は約70億円の企業様でした。また買い手様は小売業で、売上規模は220億円以上の企業様でした。

‐売り手様が抱えていらっしゃった不安や課題について教えてください。

オーナー様にとって、ご自身の年齢の問題が、不安でもあり課題にもなっていました。オーナー様は75歳近い方で、 息子さんがいらっしゃったのですが、後を継ぐ意思はなく、後継者がいない状態でした。

買い手企業の成長戦略、生鮮スーパーを求めた理由とは?

‐その不安や課題を解決するために、M&Aアドバイザーとしてどのようなサポートを行われたのでしょうか。

売り手様に最適な企業をご紹介しました。買い手様は当社と長年お付き合いのある企業で、M&Aにも非常に積極的に取り組まれていました。ドライグローサリーや冷凍物を取り扱い、200億円以上の売上をあげ、利益も出しております。 

ただ、生鮮食品は扱っておらず、幅広く小売り分野を広げていきたいということで、特に生鮮食品を扱っている小売企業をお探しになっていました。実はその売り手様にも大変関心を持たれていて、ぜひすぐに お会いしたいということで、トップ面談を行うことになりました。

社長同士の相性がM&A成功のカギ!信頼関係で話がスムーズに進展

‐この案件で最も印象に残っている出来事を教えてください。

売り手様も、買い手様の会社を元々ご存知でした。ただ、 詳しい事業内容等については把握されていかったので、「一度話を聞いてみたい」ということで、すぐに面談を実施することができました。

面談で話し合っていただいた中で、社長さん同士相性の良さを感じていただけたことが印象に残っています。

‐この案件が成功した要因を教えてください。

売り手様は「本当に大丈夫か」と最後まで不安も抱えていらっしゃったので、 トップ面談を何度も実施しました。
特に売り手の社長様は、ご自身が退任された後の事業運営についてご懸念されておりました。その点については、買い手様社内にも生鮮に強い方がいらっしゃたため、「その方を責任者として回す」ということで話がまとまりました。

PMIにおいても、売り手の社長様に3ヶ月ほど在籍いただくことで、その間に十分な引き継ぎをすることができました。 「これで今後もできるな」と売り手様に感じていただき、不安を徐々に解消できたことが、成功の要因だと思います。

株式会社アライアンス 高田 計 氏

M&A後のスムーズなPMIとオーナーのご勇退、成功を支えた取り組みとは

‐M&Aが成功し、売り手のオーナー様はどのような点に最も満足されていましたか。

比較的いい条件で買収金額が決まった点と、会社を売却した後もサポートをいただき、PMIも上手く進めることができたことから、今後の事業運営についても安心することができた点に満足されていました。

‐M&A成立後のアフターストーリーをお聞かせください。

売り手オーナー様には引継ぎの3か月間は会長として残っていただき、その後の事業運営についてのご懸念点も払しょくされたうえで、円満にご勇退されました。

小売業界でのM&Aをご検討されている皆様へ

‐M&Aを考えている小売業の売り手様へアドバイスをお願いします。

小売業界は非常に競争が激しい業界だと思います。そのため、規模を拡大することでさまざまなことを効率化していかなければ、非常に厳しい状況になってくると思います。特に100億以下の小売業さんはおそらく厳しい経営を強いられているところが多いのではないでしょうか。現在は売り手市場(買い手が売り手に比べて多く、事業承継や規模拡大を目的とした買収ニーズが高まっている状態)ということもあり、M&Aは将来中小規模の小売業が残っていくための、非常にいい選択肢の1つだと思います。 
特に事業承継課題も抱えているのであれば、M&Aはおそらく1番いい選択肢になると個人的には考えています。