松井 克成
東京都新宿区袋町5-1FARO神楽坂202売手様は成長企業として大企業の顧客を多く有しながら業績を伸ばし、IPOも検討しておりました。
さまざまな選択肢を検討した結果、単独での成長よりも更なる成長加速を実現するためのM&Aを選択することとしました。
アドバイザーについては、「リピーターとなる買手寄り」と中小企業庁が指摘しているM&A仲介ではなく、売手の企業価値最大化に「必然的に専念」できるセルサイドFAとして弊社を選定いただきました。
創業者は経営者として引退を望んでいたわけではないので、経営基盤・顧客基盤がより強固で事業を一緒に成長させる事業パートナーを探すという背景でした。
複数の上場やPEファンド、未上場で急成長中のスタートアップなどを含めて様々なご関心を頂きました。
買手候補企業に過去に買収された創業者とのインタビュー機会を設けるなど、それぞれの企業とどのような未来が描けそうか比較検討し、無理に焦らず慎重に相手を選ぶご支援をしました。
結果として、東証プライム上場のM&A実績豊富で最適な事業パートナーと妥協しない経済条件で組むことができ、次なる成長のステージに立たれたことを大変嬉しく思います。
売主様はご夫婦で事業を成長されて黒字経営されていましたが、3人目の子供も生まれたばかりで、更なる事業成長のために、経営ノウハウ・リソースが豊富な企業とのM&Aという選択肢も考えたいという背景でした。
アドバイザーについては、経済産業省が公表している「中小M&Aガイドライン」で「買主は譲渡対価が低い方が望ましいという状況で、M&A仲介業者はリピーターになりやすい買主の利益を優先するように動く構造的な問題がある」と指摘されていることから、売主と経済的インセンティブが一致する売主専門のセルサイドFAを選ぶ方が合理的だと考えられました。
結果として、M&A仲介業者から当初伝えられていた売却金額等の期待値は、売主専門のFAであるFIPと一緒に交渉した結果、当初の約1.5倍の売却金額で複数の買主候補が競る形となりました。
その中で、売却の目的の一つとして重視していた、「事業を更に成長させる買主」として著名なプライベート・エクイティ・ファンドの投資先に会社売却を実施しました。
売主様は売却目的に沿った相手に期待よりも高値で売却できたと喜んで下さりましたことを弊社としても嬉しく思います。
ただ、売主専門のセルサイドFAとしての弊社の考え方は、実務及びファイナンス理論のいずれにおいても合理的に正当化しうる経済条件にて、高値で売却した、というよりは、実現可能な価格よりも安値で売却せずに済んだ、ということは、売主様にもご説明しました。
8:30~22:30