M&Aに関連する弁護士費用は、ディール規模や業務スコープに応じて大きく変動します。たとえば、株式譲渡契約書の契約交渉サポートであれば100万円程度が一般的です。一方、法務デューデリジェンス（法務DD）の場合は、ディールの複雑性や対象会社の規模に応じて300万～1,000万円程度が目安とされています。
実際には、依頼する法律事務所や案件の詳細次第で金額が変わることが多いです。たとえば、直近の事例では、約10億円規模のディールにおいて法務DD費用が300万～400万円程度で済んだケースもあります。
これらの金額はあくまで目安ですので、その時の状況に応じて、適切な費用感を確認されることをお勧めします。

役員退職金は、通常、M&A前の会社の規定に基づいて支払われます。ただし、買収条件や契約内容によっては、新たな取り決めが行われることもあります。この際、役員の退職タイミングや再任の有無が影響する場合があります。
具体的には、役員退職金の支払いに関して、売り手企業の取締役会や株主総会の承認を得ることが一般的です。また、M&A後においては、買い手企業側との合意も必要となる場合があります。確認すべき内容には、退職金の金額、支払方法、支払時期などが含まれます。
そのため、売却プロセスの早い段階で、買収契約や退職金規定に関する条件を売り手企業と買い手企業双方で共有し、書面を通じて正式に合意を得ることが重要です。法律専門家やアドバイザーに相談しながら進めることで、後のトラブルを防ぐことができます。