- これまでのご経歴をお願いします。

藤嶋様: 2015年の4月に新卒で鉄の専門商社に入社しました。

その後、2019年の12月に商社を退職し、M&Aのアドバイザーとしてのキャリアをスタートさせました。

最初はコンサルティング会社の仲介事業部門に勤務していましたが、2021年の7月に現在のユニヴィスグループからお声がけをいただき、参画して約3年になります。

- 鉄の専門商社からコンサルティング、M&Aの領域にキャリアチェンジされた背景やきっかけを教えてください。

藤嶋様: 最初に商社に入社した背景としては、学生時代に中南米に行った経験があります。

元々、スペイン語を第2外国語として学んでおり、大学の時にアルゼンチンからの留学生を迎え、交流させていただいた時にとても楽しく感じ、海外への漠然とした憧れが生まれました。加えて、私はラグビーをしていたのですが、先輩に商社の方々が多くいたこともあり、商社に対する憧れと海外に行けるという期待で商社を選びました。

その後、2013年に元岩手県知事である増田寛也氏の著書「地方消滅」を読み非常に影響を受けました。

私は秋田出身なのですが、人口減少が深刻な地域でもあります。地元の風景が変わってしまうのではないか、自治体再編の対象になるのではないかと心配し、地方創生について考え、どうすれば地元に人を残せるかを模索していました。

2017年から2018年頃に転職を考え始めていたのですが、2019年に転職アドバイザーの方から中小企業のM&Aアドバイザーというキャリアを提案していただきました。M＆Aによって企業を残すことで雇用を守り、事業を存続させることで人が地方に残り、地方の税収を上げ、自治体を維持することができると気づきました。

また、地元の企業様を他の企業様が譲り受ける、もしくは地元の企業様が他の企業様を譲り受け、地元や日本を代表する大きな企業様になれる機会を作ることができると思い、M&A仲介業務のキャリアをスタートさせました。

- 会社として得意な分野、業種・業界があれば教えていただけますでしょうか。

藤嶋様: 私が得意としている業界は警備業界です。ユニヴィスグループに入社してからの3年間で、4〜5件ほど警備会社様のお手伝いをさせていただきました。

業界に対する知識やお仕事の内容、単価の相場感、警備会社様特有の論点になりえる部分も事前に把握してご対応ができますので、得意な業界と自負しております。

- 警備会社様特有の論点やM&Aにおける重要なポイントはどのような点になるのでしょうか。

藤嶋様: 業界の構造として、警備会社様が警備員の方を派遣し、その警備業務を全うされて初めて収益を得る業界です。

例えば、ビルの警備員の方を思い浮かべていただくとお分かりですが、ご高齢の方が多い印象があります。日本全体の高齢化を反映しており、警備業界の平均年齢が50歳を超えていたり、会社によっては60歳が平均年齢という場合も多くあります。

従業員の方が年齢を重ねるごとに、警備業務が難しくなったり、業務内容についていけなくなることがあるので、年齢構成をいかに若返らせるか、人員をどれだけ確保するか、各社様で異なるノウハウがございます。

その点を考慮し、警備会社様のM&Aを進める際には、買い手様と売り手様の方向性を確認することが重要なポイントです。

- ご自身のスキルやマインド面、M＆Aアドバイザーとしての強み、仕事に取り組む姿勢で大切にしていることがあれば教えていただけますでしょうか。

藤嶋様: 正直に情報をお伝えし、正直にご判断を仰ぐことを大切にしております。

我々アドバイザーは多くの案件を扱い、日々多くのご相談を受けておりますが、売り主様にとって一生に一度のご検討です。そのため、お客様と我々の間で情報の格差が必ず生じます。

案件を進めたいという思いで情報を塗り固めることも可能ですが、後悔のないご決断をしていただくために、まずは正しい情報を正直にお伝えし、その上でご判断を仰ぐことが一番大切だと考えております。

- これまで携わられてきたM＆Aで印象に残っている、あるいは象徴的なエピソードがあれば教えていただけますでしょうか。

藤嶋様: 建築系の企業様の案件です。会社を閉める意向から、従業員様に退職していただく旨をお話しされたのですが、建築系の仕事の特性上、従業員様が退職した後でも仕事を続けなければならないこと、案件を完了してから着金するため、その間に大きなランニングコストがかかることが分かりました。

これまで無借金で経営をされてきた会社様でしたが、借入れをしなければならない状況に直面し、今まで通りの堅実で健全な経営が難しくなることが予想されたので、「適切な買い手様が見つかれば、検討を進めてみませんか？」とご提案をさせていただきました。

あまり多くの候補者様に当たらなかったのですが、偶然にも非常に良いご縁があり、最初の面談から約2ヶ月でご成約に至りました。

買い手様にとっても非常に有力なエリアとして譲り受けができ、エリアのマッチングとしても相乗効果を生むことができましたし、売り手様のご実績を評価していただいたこともあり、非常に印象に残っております。

- お仕事以外のお話になるのですが、プライベートの趣味や好きなこと、休日の過ごし方についても教えていただけますでしょうか。

藤嶋様: 元々ラグビーをしており、現在は仕事と怪我の関係でお休みしておりますが、練習ができる時は土曜日の朝にラグビーをしております。

また、歌うことがすごく好きなので、最近はカラオケを楽しんでおります。住んでいる地域にカラオケバーが多く、一人で歌いに行ったり、その場で出会った方々と仲良くなって、楽しく過ごしております。

- ご自身のこと、会社について今後の展望を教えていただけますでしょうか。

藤嶋様: 地方にある企業様をご支援したい、という想いから自身のキャリアをスタートさせておりますので、地元東北での案件や、地元でお困りの方々のお手伝いをさせていただきたいと考えております。

そのためにも、会社としてもそうですし、個人としても、お手伝いさせていただいた案件数を非常に重要視しております。一つでも多く、早く、実績を重ねられるように、これからも研鑽を進めていきたいと思っております。

チームの目標として、売上目標などの具体的な数字は意識しておりませんが、せっかくM&A業界に入ってきてもらったメンバーなので、必ず1件はご成約、ご支援の実績を積み重ねてもらえるように、サポートしていきたいです。

また、私もマネージャーの立場として、チームメンバーに背中を見せていかなければならないので、模範となれるような案件のご支援をしていきたいと考えております。

- 最後に一言お願いします。

藤嶋様: M＆A仲介会社やコンサルタントに必ず良し悪しがあり、一人一人ご確認してご判断いただくことはお手間だと思うのですが、まずは会ってお話をしていただきたいと思います。

経営者様は孤独になられたり、特に地方ではM&Aの専門家の方が限られていることも多いです。M&Aは一生に一度のご判断だと思いますので、後悔のないような情報の収集をしていただきたいです。

お電話やWEBからのお問い合わせ、当日の訪問依頼も問題ございませんので、まずはお声がけいただき、お悩みをご相談いただければ幸いです。