永井 秀則
東京都東京都品川区南品川3丁目4番1ー904号永井様: ジョイントには「繋げる」という意味があります。マッチングということは人を繋げることです。
私たちの金融の仕事は物があるわけではないので人と人、法人様であれば法人様同士の繋がりをつくるという意味でのジョイントです。バンクは私共が人脈という財産を持っていることに由来しております。
その2つを組み合わせて「ジョイントバンク」という社名を付けさせていただきました。
永井様: M&Aの事業では基本的に仲介と売主様、あるいは買主様の専属のFA(ファイナンシャルアドバイザー)のような業務を請け負わせていただいております。
ただ、個人的に仲介は好んでおりません。売主様と買主様の間を取っていくビジネスになりますので、利益相反でお客様側から見た場合にどちらかにかたよってしまい、やりづらい部分があるためです。
そのため、基本的にはどちらかのFA業務を行っております。つけ加えますと、弊社の強みという部分では買主候補様をお取引様とすることが多いので、買主様のFAが今のメイン事業になっております。
永井様: 得意分野、得意な業種・業態についてはホテル・旅館、遊戯場、娯楽施設、リユースショップ、フィットネス、飲食店、FC店などの消費者向けのサービス業です。
しかしながら、 独立して8年目となりますが、強い業界がある訳ではなく、むしろ苦手や自分ではやれないと思っている業界が大きく3つございます。
1つ目がIT業界です。自分自身ITのリテラシーが全くありませんし、ITビジネスの将来を読むことが私にはなかなかできないという点で難しいです。
2つ目は建設業界です。経営管理における特有の業界慣習等の点で、お手伝いが難しいと感じる場合がございます。
3つ目は、メーカー業界です。特に素材を扱うといった技術が含まれるメーカーでは、残念ながら私には知見がありません。
IT・建設・メーカー業界については、売主様からご相談を承ることができないため、弊社のアライアンス先にいる強いアドバイザーをご紹介をさせていただいております。逆に言えば、これら以外の業界はほぼ取り扱っております。
知識の深い、浅いはございますが、それぞれの業界に対する知見を持って業務にあたっております。
永井様: たくさんありますが、困難であったエピソードを2つお話しさせていただきます。
1つ目は弊社が設立した当時、まだM&Aが世の中にも経営者様にも理解されてない時の話です。最終契約を締結して実行を待つという段階になった時に、私が担当していた売主様が急遽M&Aをやめるとご連絡があった案件です。
私からすると今まで積み重ねて了承も取ってきていたため、とても驚きました。売主様が第三者の方の意見に影響を受け、もっと高く売れるのではないか、条件をもっと改善できるのではないか、と考えられたことが理由で、結果的にいい案件が流れてしまいました。
直近ではこのようなことは起きませんし、そのようなことがないように持っていくことに気を付け、最初に本気度の確認を必ず行っております。
2つ目は最終契約を行い、実行する直前に売主様の代表者様が急逝された案件です。売主様の代表者様がほぼ株を持ち、その方主導で行っていたので実行をやめざる得ないということがありました。
最終的にはおよそ1年半後ぐらいに動きがありましたが、相続の問題もあり私は関わりませんでした。売主様がご契約をされた時にはお元気だったので、このようなことがあるのかという点で大変驚きました。
長年やっておりますので他にも色々ありますが、印象に残っているエピソードはこの2つです。
資金繰りに窮している、破綻が近いから売却したい、という案件を扱ったことはありません。業績が良好な中で後継者がいない、あるいは幅を広げすぎてしまいコロナの時期に縮小される、という形で検討される方が多いです。
破綻が間近といった案件は、急いで対応するのでスピードを重視され、自分がきちんと把握できない部分が出てきてしまい、自信がない部分もあります。私としては、M&Aをやってお互い良かったと思っていただきたいので、無理してまではやらないと決めております。
永井様: ゴルフが大好きですのでゴルフをやりたいと思っているのですが、残念ながらメンバーがいないということもあり、最近は楽しめておりません。シーズンに2、3回程度のラウンドになっております。
今は朝にスポーツクラブで泳いだり、バイクを漕いだり、汗をかいてサウナに入るということが健康維持も含めて仕事前のルーティンになっております。
あとは、ゴルフ番組を見たり、動画を見たり、道具を見たり、雑誌も含めて見ることが習慣になっております。
永井様: サラリーマンを辞めて独立したきっかけにも繋がるのですが、会社を大きくしなくても自分がある程度生活を維持し、楽しく仕事をしながら人生を満喫できれば良い、という思いを持っております。その意味では1つの取引が終わった時に感謝されることを喜びにして仕事をさせていただいております。
サラリーマンのときは安定的な給与をいただけるという部分が大変ありがたかったのですが、営業職でしたので営業ノルマが非常に厳しかったです。達成感を感じる時期もあったのですが、自分の役職も上がっていくにつれ、会社の要求が高すぎるように感じておりました。
自分がやりたくもない取引をお願いする必要があり、金額の目標が非常にストレスになっておりました。お客様にいい取引をしてくれてありがとうと言っていただく一方で、手数料をいただくために生命保険を買っていただく、という営業を行うこと自体に辟易しました。
お客様には感謝されるだけでいい、かつ独立した時は自分が生活できればいいと考えております。従業員を入れることも今の段階では考えておりません。従業員の給与のために、今月いくらやらねばならないということが自分の中では1番嫌なことでもあり、そのプレッシャーを背負いたくないと思っております。
もしかしたら私は経営者向きではないのかもしれません。
永井様: 私が信条としていることは基本的に丁寧なご説明、質問に対してのご回答です。これをしっかり行い、相手の方に納得していただくことを大切にしております。
納得ということは100%ないと思っておりますので私は「納得感」という言葉を使っているのですが、今まで営業をやってきた経験の中で身についた、この納得感を持っていただくことが1番大事だと思っております。それを常に営業のどの場面でも心がけております。
M&Aの仕事の中での強みは自分で考えることだと思っております。オリックスで与信業務をやってきたことが影響していると思うのですが、与信業務を行うことは信用を与えることです。
その対象となる法人様がどのような収益の上げ方、メカニズムを持っているかを解析しながら、その業界でのポジショニング、その業界が置かれている環境を総合的に勘案し、会社様の強みや成長性、弱み、改善点、課題といったものを自分で把握することが重要でした。
これが把握できないと間違ったマッチング、M&Aの進め方をしてしまう可能性がありますので、そこを丁寧に行っていることがうまくいっている要因だと思っております。
また、売主様と買主様が2年後ぐらいにPMI、経営統合がうまくいっていないケースが散見されます。売主様、買主様がシナジーや親和性をお話されるのですが、本気度が高いのか、やりきれるのか、相手の会社様を理解し自分の会社に譲渡を受けた後に融合できるか、という点を考えているかを見極める力が重要です。
私の場合、それを経験を通じて持っております。先ほどお話させていただいた感動的な感謝はありませんが、少なくとも1、2年後にはありがとうといっていただいております。それで十分に私は役割を果たせていると思っております。
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