栗原 弘行
東京都渋谷区渋谷2丁目11番5号 クロスオフィス渋谷メディオ5-C栗原様: 大学を卒業後、新卒で証券会社に入社しました。
証券会社に入社した2006年当時は、堀江貴文氏の活躍や楽天グループ株式会社の三木谷浩史氏がTBSホールディングスの買収を提案するなど、M&Aに関するニュースが世間を賑わせていた時代でした。そのような背景から、M&Aに対する魅力や憧れを抱き、証券会社に入社いたしました。
M&Aへの憧れで証券会社に入社しましたが、実際に配属されたのはリテール営業の部署でした。本店でのリテール営業として、約2年間、株式や投資信託の販売といった資産運用のコンサルティング業務に従事しておりました。
僭越ながら、当時の私は約1年間の業務を通じて、新規開拓も含めた業務を経験し、やり遂げたという気持ちを抱いておりました。そのため、元々の夢であったM&Aの業務に携わりたいと考え、当時の本店長に相談しましたが、希望は叶わず、もう少し頑張るようにとの指示を受けました。
2006年から2007年にかけて、GCA株式会社や株式会社日本M&Aセンターが上場したことをきっかけに、M&Aを専門に扱う会社の存在を知りました。こうした会社に転職することも一つの選択肢と考え、2008年に中小企業向けM&Aの最大手企業である株式会社日本M&Aセンターに入社いたしました。
株式会社日本M&Aセンターでは14〜15年ほど勤務し、最終的には執行役員も務めました。
長年この仕事をする中で改めて感じたのは、M&Aはあくまで経営戦略の一つの手段に過ぎないということです。昨今、さまざまなM&Aの会社が出てきており、国も事業承継を進めなければならない中でM&Aを推進していますが、M&Aはあくまで選択肢の一つでしかありません。
事業承継や経営戦略もまた一つの手段であるため、手段の一つとしてM&Aを適切にお客様に提供したいという思いから、株式会社NEWOLD CAPITALを前職の仲間とともに立ち上げました。
栗原様:弊社の戦略上、業種を絞らず、幅広く全国の企業様に対してサービスを提供しておりますが、創業から約2年経過する中で、結果としてIT、ヘルスケア、建設といった業界を多くご支援させていただいております。
僭越ながら、私個人の実績としては、あらゆる業界の企業様や、売上が数千万円規模の中小企業様から数百億円を超える規模の企業様、オーナー系の企業様から上場会社の子会社系の企業様まで、多岐にわたる支援を行ってきました。スキームも含め、多様な案件に携わっております。
その中で、事業承継や後継者不在の企業様への支援にとどまらず、さらに成長を促進する方法も追求しています。企業の買収による成長は分かりやすい手段ですが、自社の成長をさらに加速させたい場合、保有する株式を大手企業グループに譲渡して成長を図ったり、ファンドから支援を受けて共にIPOを目指したりする方法も考えられます。
そのような成長戦略型や共創戦略型のM&Aを得意としており、さまざまな戦略について経営者様とお話ししながら考えることが、個人的に楽しみを感じる仕事の一つです。
栗原様: 前職も含めて、お客様との接点を持つ入り口からクロージングまで一貫して担当させていただきましたが、主担当として関与した案件は約80件です。
ここ数年はリーダーやマネジメントとして業務に携わっているため、主担当としてではなく、メンバーがソーシングしてきた案件を一緒に進めることが多く、その件数を含めると200件を超えております。
栗原様: M&Aを行う上で、経験は非常に重要だと考えております。過去にご支援させていただいた企業様や経営者様はそれぞれ異なりますが、出てくる論点はいくつかのパターンに分けられます。
これらのパターンを過去に経験しているかどうかは、お客様に対して価値のあるアドバイスやサービスをご提供する上で非常に重要な要素となります。その観点から申し上げますと、過去にさまざまな経験を積んでいることは私の強みです。
また、2年前に弊社を立ち上げ、経営を行う中で、前職のサラリーマンとして取り組むM&Aと、経営者として取り組むM&Aには違いがあると実感しています。背負っているものやリスク、最終的には責任を負う立場としてのマインド面や経営という観点で、お客様とより近い視点で会話することができるようになりました。
M&Aにおけるスキルだけでなく、「成長戦略実現家」として経営者様とお話しできるようになったことが、私の強みだと感じております。
栗原様:私がこの業界に入って初めて成約した案件です。仲介として携わり、適切な仲介業務を行っていたため我々には瑕疵がありませんでしたが、双方が納得するプロセスを踏んでいたにもかかわらず、売主様と買主様の間で訴訟が発生しました。
訴訟の理由について詳細には触れられませんが、契約書に記載された株式譲渡代金の返金に関する内容が問題となりました。
契約書も双方で読み合わせをした上で訴訟に発展したため、業務を行う上での重要性やリスクを改めて認識し、さらに細かい点まで詰めることの重要性や繊細さを学び、非常に印象に残っております。
また、他に印象に残っている案件として、弊社を立ち上げた後に株式会社サティス製薬の山﨑社長からご連絡をいただき、売却のご支援をさせていただいた案件があります。
前職の関係性から信頼をいただき、セルサイドのFAとしてご支援を行えたことは非常に嬉しく思っております。
栗原様: 弊社は「企業・人・地域の成長を実現し、次世代の幸せを増やす」という志を掲げて事業を展開しており、これを実現するために、M&Aのご支援と経営人材の紹介という2つの柱で事業を運営しております。
現在、売上の約8割がM&Aに関するもので、残りの約2割が経営人材の紹介によるものです。M&A業務は主に仲介業務を中心に行っておりますが、状況に応じてセルサイドのFAやバイサイドのFAとしても幅広くご支援させていただいております。
社員数は派遣社員も含めて約60名在籍しており、少しずつ規模を拡大し、社会に与えるインパクトを大きくしていきたいと考えております。
栗原様: 会社名の「NEWOLD」は、その名の通り「新しい」と「古い」を意味しています。私は「温故知新」という言葉が非常に好きで、長年M&Aの業務に携わる中で、温故知新の考え方も大切にしています。
M&Aをご支援する際には、企業様や経営者様の過去の歴史を正しく理解することで、新しい価値を生み出すことができると考えています。
過去を知らずに新しいものは生み出せないため、温故知新を英語表記にし、覚えやすさを兼ね備えた「NEWOLD」を会社名に採用しました。
栗原様: 昔からサッカーが好きで、体を動かすことが好きです。休日には子供たちと遊んだり、子供がしているスポーツの試合観戦をしたりしています。
栗原様: 弊社は設立から2年目の企業であるため、知名度が低く、社会に与えるインパクトはまだないと考えております。
そのため、M&A業界のナンバーワンを目指すのではなく、掲げている志に基づき、お客様の成長を実現することを重視しております。中小企業や中堅企業の社長様が成長を目指す際に、弊社にご相談いただける存在でありたいと考えています。
また、現在のM&Aサービスや経営人材の紹介事業を強化し、お客様の成長を実現するために新たな事業を拡大し、「成長戦略実現ファーム」として認識していただくことを目指しています。
栗原様: 我々はM&Aを一つの手段に過ぎないと心から考えており、状況によってはM&Aを行わない方が良い場合もあると認識しております。
成長という観点から見ると、組織の強化や営業拠点の増設など、M&A以外にもさまざまな手段が存在します。そのため、私たちはすべての選択肢をご提示し、お客様が本当に納得できる意思決定を行っていただけるよう努めております。
お客様の成長にとって最善の方法について、真摯にご相談させていただきたいと考えております。
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