地域で展開している薬局様からのご相談です。売り手様は次のビジネスに挑戦したいと考えておられました。現在経営されている薬局の規模感がかなり小さいため、売却が難しいと個人では判断されており、最後の手段として私たちにご相談をいただいた案件です。
処方箋の枚数も1日10枚出る程度で、売上も利益も非常に低く、月々の調剤技術料も50万円を下回ることが多く、「売れない案件」とされるものでした。売り手様自身も借金を抱えており、店舗を閉鎖するにもお金がかかるため、借金を抱えたまま次のビジネスに進まなければいけないのではないかというご不安を抱えていらっしゃいました。
まず、その数千件の買い手様のリストの中からこのような小規模な店舗を引き継ぎたいという買い手様を絞り出しました。次に、売却する店舗のあるエリアに進出したい方、調剤薬局の経営が未経験であるがまずは薬局を1店舗経営したいと考えている個人の薬剤師様、異業種の方に絞ってアプローチを始めました。
最終的に個人事業主様含めて2-3社の買い手様が見つかり、その中で成約したのは、奥様が薬剤師で旦那様が別の仕事をされているご夫婦でした。奥様が 「どうしても自分自身の店舗を持ちたい、薬局を経営したい」という強い想いをお持ちでした。ただ、薬局業界は売り手市場であり、収益化がしやすい案件は非常に少なく、良い案件が回ってこない現実がありました。
今回のケースでは、価格交渉についても柔軟に対応することができたため、紹介させていただくことができました。赤字店舗ではありましたが、ご夫婦が積極的に近隣の医療機関に営業の実施や、オンライン診療服薬指導を取り入れることにより、新たな処方箋の獲得や地域密着型の患者様を増やす施策を検討していらっしゃいました。銀行にも非常に整った事業計画書を提出されており、売り手様も「この方に任せよう」と決意を固められ、スムーズにマッチングが進みました。
1点目は、売り手様が本当に「藁をも掴む思い」で弊社に依頼していただいた点です。他の仲介業者様では、同じ結果にはなりませんでした。何か糸口を見つけるために、弊社ではヒアリングや調査をしっかりと行い、最適な解決策を模索しました。
2点目は、買い手様の目線に立って対応させていただいたことです。 買い手様は、良い案件が自分たちのところに回ってこない、そのような状況でも独立したいという強い想いをお持ちでした。買い手様のニーズをしっかりと汲み取って、最終的にご紹介できたことが大きなポイントだと感じております。
正直、売り手様の状況は非常に厳しく、店舗自体が「売り物にならない」という状態でした。その上、テナントを閉める場合、かなりの費用がかかります。何より薬剤師として長年積み上げてきたキャリアを近隣の医療機関や患者様、同業の薬剤師に「ダメになったから潰した」と見られることがあり、精神的に大きな負担が生じていた可能性もありました。この状況の中、弊社が仲介することで、買い手様を探索しマッチングそしてクロージングを行い、案件を成約させることができました。売り手様からこんなに感謝してもらえるとは思えなかったと感じるほど、ご満足していただけたのが印象的でした。
売り手様からは、事業を綺麗な形で引き継ぎされ、大きな不安がなく次のビジネスへスムーズに移行できてよかったとお声をいただいております。一方、買い手様も念願の薬局経営に取り組み始め、ご夫婦揃って「これをしよう、あれをしよう」といった形で様々な取り組みをされております。お電話を差し上げた際には、まだ改善点が多いというお話がありましたが、「これから夫婦で力を合わせて、薬局を立て直し、最終的には譲ってもらってよかったと思える薬局にしたい」というお声をいただきました。結果として、売り手様、買い手様どちらも非常に満足いただくことができ、弊社としてもとてもよかったと感じております。
M&A業界で本質的に薬局のM&Aを熟知した業者や個人は非常に少ないと感じております。私自身は、元々薬歴メーカーの代表を務めていた経験がありますが、薬局の実情を深く理解しながらM&A仲介を行える専門家がいないのが現状です。弊社では、薬局業界に精通した視点から本質的なマッチングを提供し、売り手様のニーズに最適なご提案を行っております。また、売り手様から手数料をいただかないという報酬体系をとっております。売却をお考えの際には、まずは弊社にご相談ください。皆様のご希望に沿った最善の提案をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社アウナラ
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株式会社サンアドバイザリー